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あたり屋 天主ブログ

大阪東三国の本格的蕎麦屋「あたり屋」です。落ち着いた空間で自慢の蕎麦はもちろん、お酒に合う一品や、天ぷらを心ゆくまでご堪能いただけます。

友人のメール 最終日

05 12, 2012

福島6日目(最終日)のボランティアリポートです。

5/6朝、ボランティアセンターで6:30に起床。全員でセンターを掃除。8:30のマッチング(地元の要望に対して、誰をどこに行かせるか決める作業)まで自由時間。
みんなが集まる部屋でコンビニ弁当を食べていると、一昨日、同じ現場に行ったリーダーが私の席の前に座り、神妙な顔でこう言いました。
「土橋さんが一昨日頑張ってくれた佐藤さん宅、おかげさんで昨日終了したよ。それでね。作業終了した後、佐藤さんがみんなにを集めてお礼の言葉を言ったんだ。でもご夫婦とも涙で言葉にならなくて…。ボランティアみんなももらい泣きしちゃって…。」
それを聞いた時、一昨日、佐藤さんのご主人が私に話してくれたことを思い出しました。
自分の母親が津波で亡くなっていること。
風評被害で、自分の代では米作りはできなくなり、農業機械もすべて廃棄すること。
立派だった家は津波被害で半壊に近い状態で、避難中、3回も家には泥棒が入っていること。
私は、涙をこらえることができませんでした。
昨日、別の団体に合流して活動した私なんかのために、このことを話してくれたリーダーに、お礼を言い、最終日の今日、悔いが残らないよう精一杯お手伝いさせて頂こうと心に誓いました。
マッチングが始まり、センター長が作業の説明を始めます。GW 最後の日だからか、一時、60人いたボランティアは、15人ほどになりました。
作業は、小高区の3件。私は、中村さんというお宅で泥出しを4人ですることになりました。
小高区に入り、車を停めて、中村さん宅に移動中、近所の方に呼び止められまれ、こう言われました。「今日来てくれると聞いてたんだけど。物置の中身を出してくれるだけでいいんだけど」。
指を指されたその先には、泥だらけの家財道具が詰まった物置小屋がありました。その方は、70歳ぐらいの方でしたが、スコップを持って泥出しをしています。
今日の私たちのリーダーが対応して、ボランティアが少ないので、今日は来れないと説明すると、残念そうな顔をされていました。
私は、中村さんの現場を早く終わらせて、この方のお手伝いをしたいと思い、中村さんの現場に着くと同時にガンガン泥出しを始めました。
私の隣でスコップを持っているのは、今年3月まで陸上自衛隊にいた柔道二段の22歳男。
私と一緒に泥出しをガツガツしてくれるので、夕方1時間位は、あのおじいさんのために時間ができるかなと期待したのですが、昼過ぎ、急な雷と雨で、待機を余儀なくされ、結局、中村さん宅の作業でいっぱいいっぱいでした。

作業終了後、中村さんがお礼の言葉は言ってくれました。方言がきつく、全部わかりませんでしたが、中村さんは肺がんで、肺を一つ取っていて声が小さく、長くしゃべれないとのことでした。
中村さんは75歳ぐらいの方で、しゃべるのがつらそうでした。

私達は車を置いている所に移動中、今朝声をかけられたおじいさんの家を覗きました。物置小屋から少し家財道具が出されています。ボランティアが待てないのか、ご自分でされたのです。
申し訳ない気持ちでいっぱいになりました。

センターに帰り、センター長に挨拶して急いで福島駅に向かいました。
雷で停電して、東北新幹線が遅れていましたがなんとか最終の新幹線で、神戸に帰れそうです。

今回のボランティアで色んなことを感じました。まだ整理ができませんが、わかっていることは、被災地ではまだまだ困っている人がたくさんいて、ボランティアを待っているとと言うことです。
今度は早くて8月の参加になりますが、今回見たこと、聞いたこと、感じたことを心に刻み、明日からの日常生活を通し、一生懸命に生きていきたいと思います。

写真は一昨日、ボランティアセンターで虹をバックに撮って頂いたもの。
センターの方針で、被災地では写真は控えているので、センターで他のボランティアと。

ボランティアリポート読んで頂いてありがとうございました。
土橋傑

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